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PICKBOYの原点|世界に認められた“日本のピック”の物語

PICKBOYの原点|世界に認められた“日本のピック”の物語

海外書籍『Picks!』に掲載されたPICKBOYの物語

ギターピックに特化した珍しい海外書籍『Picks! – The Colorful Saga of Vintage Celluloid Guitar Plectrums』(著:Will Hoover)に、PICKBOYの歴史が紹介されています。
今回はその内容をご紹介しながら、PICKBOYのルーツに触れてみたいと思います。

Picks! 表紙とピック

■ きっかけは「鼈甲の端材」から

PICKBOY創業者・中埜昭示氏は、もともと紳士用品を扱う商売をしていました。1961年、鼈甲(べっこう)の靴べらを製造する工場を訪れた際に、 端材から作られた三角形の小片に目を留めたことが、すべての始まりでした。

それらは「フィンガーネイル」と呼ばれる弦楽器用のつけ爪として使われていたもので、 そこから“ピック”の可能性を感じ取った中埜氏は、2万個の素材を仕入れ、製造をスタートします。

PICKBOY創業期のピックと掲載文

■ 世界が注目するピックブランドへ

当時の日本ではピックの需要が急速に高まっており、中埜氏の工場は急成長。鼈甲の供給や取り扱いの難しさから、 素材はセルロイドへと移行し、形状や厚さのバリエーションを拡大。1970年代初頭には、月産70万枚を超える生産規模となりました。

PICKBOYブランドは、やがてドイツ・フランクフルトにも拠点を展開し、世界三大ピックブランドの一つとして知られる存在になります。

PICKBOYセルロイドピックの掲載ページ

■ PICKBOYは今も進化を続けています

書籍『Picks!』に掲載されたことは、PICKBOYのものづくりが世界で評価されてきた証でもあります。
今も私たちは、素材や音にこだわりながら、新たなデザインと技術でピックの可能性を追求し続けています。

小さなピックに込められた、音楽とクラフトマンシップの物語。 これからもPICKBOYは、“音を選ぶ”その手元に寄り添っていきます。


※書籍『Picks! – The Colorful Saga of Vintage Celluloid Guitar Plectrums』は、Miller Freeman Booksより1995年に出版された資料です。画像は書籍の紹介目的で引用しています。

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